第二子の妹が生まれてから、3歳の娘にこんな変化がありました。
- 「いや!」が急に増えた
- トイレができていたのに、お漏らしするようになった
- ものを壊すことが出てきた
正直、困ってしまいますし、これが正常な行動なのか心配です。
でも心理学の文献を読んでいくと、「なるほど」と思える説明と対応のヒントがありました。
① 「いや!」が増えた
うちの娘は「いや」「私がする」ということがものすごく増えました。
時間がない時にされてしまうとこちらもムッとして怒ってしまうことが多々あります。
背景にある心理
3歳前後は「自律性」が育つ時期です。
しかし妹の誕生で「お姉ちゃんなんだから」と期待がかかると、自律性が揺らぎます。
発達理論では、この時期は「自律性 vs 恥・疑惑」の段階とされています(エリク・エリクソン, 1950)。
また、親の統制が強まると反抗行動が増えやすいことも指摘されています(Baumrind, 1967)。
対応のヒント
選択肢を与える
「歯みがきする?」ではなく
「今する?5分後にする?」
これは自律性を回復させる働きがあります。
自律性が尊重されると、反抗は減少しやすいことが報告されています(Deci & Ryan, 1985)。
② お漏らしが増えたとき
赤ちゃんが産まれるまでは、完璧と言っていいほどと入れトレーニングがスムーズに進んでいて
お漏らしも数えるほどしかしなかった長女ですが、ここ1ヶ月で何度もお漏らしをしてしまいます。
今日も1度トイレでお漏らしをしてしまいました。
掃除の手間も増えてしまいますし、何よりこの行為が正常な行為なのかいちばん心配でした。
屋外では全くお漏らしはしませんが、家の中でお漏らしをしてしまいます。
背景にある心理
強いストレス下では、発達が一時的に逆戻りすることがあります。
これを「退行」と呼びます(ジークムント・フロイト, 1917)。
弟妹誕生後にトイレットトレーニングが一時的に後退する現象は臨床的にもよく報告されています(Dunn & Kendrick, 1982)。
対応のヒント
- 叱らず、淡々と処理する
- 「大丈夫だよ」と安心を言語化する
不安が強いとき、子どもは養育者との距離を縮めようとします(ジョン・ボウルビィ, 1969)。
安全基地が再確認されると、退行行動は自然に減少する傾向があります(Ainsworth, 1978)。
つまり、
トイレを完璧にさせることよりも、
安心を回復させることが先ということです。
③ ものを壊すようになったとき
家具の角につけているぶつかり防止のクッションを外したり
本を破いてしまったり
最近だぜか家の中にあるものを色々と破壊するようになってしまいました。
背景にある心理
きょうだい誕生後、上の子に怒りや嫉妬が生じることは多くの研究で示されています(Dunn, 1988)。
しかし3歳はまだ感情を言語化する力が未熟です。
そのため、怒りが「破壊行動」として表れることがあります。
感情調整能力は養育者の応答的関わりによって育つとされています(Gottman, 1997)。
対応のヒント
行動は止めるが、感情は否定しない
「壊すのはダメ。でも怒ってたんだね」
これは感情のラベリングと呼ばれ、情動調整の発達を促すとされています(Gottman, 1997)。
また、親の温かい関わりは攻撃行動の減少と関連することが報告されています(Patterson, 1982)。
共通して大事なこと
多くの研究で共通しているのは、
- 赤ちゃんの誕生は長女にとって大きなストレスイベント
- 赤ちゃん返りは一過性であることが多い
- 愛着が安定すると落ち着きやすい
という点です。
甘えられる相手がいるからこそ、退行は起こります。
だから、
- 上の子だけの時間をつくる
- 1日1回は「あなたが大切」と言語化する
- 行動より安心を優先する
これらは感情の安定と愛着の再確認に有効と考えられています(Bowlby, 1969)。
まとめ
3歳の赤ちゃん返りは、
- 自律性の揺らぎ
- 退行という防衛反応
- 愛着の再確認行動
- きょうだいの誕生ストレス
といった理論から説明できます。
「困った行動」ではなく、
「安心したい」というサイン。
赤ちゃんが産まれて2ヶ月と少し経ちましたが、まだ赤ちゃん帰りが落ち着きません。
ピークは過ぎた感じはありますし、私たちの対応もそこまで間違っているとは思っていませんが
なかなか終わらない赤ちゃん返りに、どうしても心配になってしまいます。
娘との関わりに後悔を残さないように根気強く関わっていこうと思います。



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