こんにちは、たいぺいです。
進撃の巨人を1巻から購入し、つい先日最終巻を読み終わりました。
これはどういう意味だろう?と少しでもモヤモヤしているかたはこの記事を読んですっきりしてもらえれば幸いです。
今回は進撃の巨人最終巻で回収された伏線の解説、少し考察。また最後に個人的な感想も書かせていただきます。
下記のラインナップに分けて解説していきたいと思います。
- ジャンとライナーの和解 ~戦士と兵士~
- ミカサの頭痛 ~二千年後の君へ~
- エレンが闇落ちした理由 ~今まで選択してきた行動の訳~
- 丘の上の木と鳥 ~エレン亡き後の世界~
- 個人的疑問と予想~エレンとミカサの過ごした世界は?~
ジャンとライナー和解(戦士と兵士)
エレンの同期達はこの進撃の巨人の漫画内で主要なキャラクターでした。
エレンと同期である104期メンバーであるジャンとライナーについて。
ライナー 本来の役割であるマーレの「戦士」の側面とエルディア島で調査兵団として過ごしてきた「兵士」の2つの人格を持っています。簡単にいうとマーレ国のスパイです。
ジャン ミカサへ好意を抱いき続けていた馬面のキャラクター。
調査兵団として共に人類の為に戦ってきたエレンの仲間の中に、壁を破壊した鎧の巨人であるライナーがいました。
壁を壊したことにより、沢山の巨人が壁内へ侵入。
エルディア人が食べられ、ジャンの親友であるマルコも巨人に食べられ戦死します。この悲惨な話しのきっかけを作った1人がライナーだったのです。
エレンは地鳴らしを始めます。虐殺だけは許せない、マーレ国の家族を守りたい。【エレンを止める】という一致した目標でマーレ国、パラディ島の数名が力を合わせることになります。
32巻第127話を読み返せばこの物語のわだかまりの深さがよく分かります。
その話し合いの中にジャンとライナーがいました。
2人はやはり打ち解けることができずにジャンはライナーをボコボコに殴ります。
ライナーは巨人の力を持っているので、当然負けるはずのない相手ですが今までの後悔から反撃をすることはありませんでした。
最終巻34巻135話『天と地の戦い』戦闘シーンの最中
巨人に食べられそうになるライナーをジャンが救います。
立体起動装置が壊れ、落下しそうになるライナーを片腕で支えます。
ライナーは地面に落ちて巨人化して戦うと言いますが、地ならしにより歩いている超大型の巨人に踏み潰されてしまうことが容易に想像できます。
ライナー「ジャン、手を離せ もう一度くらい巨人化できる」
ジャン「それで?地ならしで鎧ごと踏み潰されてしまいか?てめぇの巨人は名前の割にしょっちゅう砕けてるからな」
ライナー「・・・まだ勝てると思うか?」
ジャン「いいや、でも・・せめて死ぬところまで足掻いてみようぜ」
進撃の巨人34巻より
「俺たちは往生際の悪い調査兵団だからな」
ジャンはこの瞬間にライナーを戦士としてではなく、調査兵団同期の兵士ライナーと認め声をかけたのです。
ジャンとライナーの和解が実現した瞬間です。
この緊迫した場面。104期メンバーとしての行動にでたジャン。仲直りと言えるかは分かりませんが、少しでも受け入れることができたじゃんに胸が打たれました。
ミカサの頭痛・二千年後の君へ
ミカサの頭痛に関しましては1巻から描かれていましたが、謎のままでした。
28巻112話『無知』では
「力に目覚めたアッカーマンは突発性の頭痛を起こすことがよくあったらしい 本来の自分が宿主の護衛を強いられることに抵抗を覚えることで生じるらしいが心当たりは?」
「本来の自分を失いただ命令に従うために作られた1族 つまりは奴隷だ」
「俺がこの世で一番嫌いなものがわかるか?不自由なやつだよ もしくは家畜だ」
「オレはガキの頃からずっと」
「ミカサおまえがずっと嫌いだった」
進撃の巨人28巻より
とエレンの口から語られています。
これが真相なのかと思われていましたが、
最終巻 最終話『あの丘の木に向かって』ではその説明がされています。
まずはエレンとアルミンの会話から上記したエレンの話はデタラメであったことが分かりました。
ミカサはユミルに話しかけます
ミカサ「あなただったのね、ずっと私の頭の中をのぞいていたのは」
進撃の巨人34巻より
この1コマで始祖ユミルがミカサの頭の中を見ていた事が分かりました、
過去の記憶を思い出すときに頭痛が引き起こされていたとされていますが、
ミカサの頭痛には始祖ユミルの干渉が関係していたのかもしれません。
エレンはユミルと対峙したとき
始祖ユミルが二千年間苦しみから解放してくれる誰かを求め続け待ち続けていた。
その相手がミカサだったということに気づきます
始祖ユミルが子供を残したことで、ミカサが生まれたということも書かれており、1巻第1話の『二千年後の君へ』のタイトルはユミルからミカサに向けてであったということが分かりました。
エレンが闇落ちした理由
エレンが地鳴らしを発動するに至った経緯が分かりました
31巻第123話で
「オレの目的は オレが生まれ育ったエルディア島の人々を守ることにある」
進撃の巨人31巻より
とエレンから語られています
その根本的な理由ははっきりしていませんでしたが
34巻最終話『あの丘の木に向かって』エレンとアルミンの会話で明らかになりました
「オレが確実にわかっていたことはミカサの選択がもたらす結果」
進撃の巨人34巻より
「すべてその結果に行き着くためだけにオレは進み続けた」
つまり、始祖ユミルが二千年待ち続けていたミカサがもたらす選択が良い結果になることだけは分かっていたエレンがそのために行動し続けていたということだったのです
エレンは勲章授与式でヒストリアと接触した際に、おそらく座標の力を発動しており過去・現在・未来の事を知ってしまいます。エレンのすべての選択は巨人の力をこの世から消し去るという結果に繋げるためだったのです。
「始祖の力がもたらす影響には過去も未来も無い・・同時に存在する だから・・仕方なかったんだよ」
「ベルトルトはまだ死ぬべきじゃなかっ・・・だから・・・見逃して・・・に 向かわせたのは・・・」
進撃の巨人34巻より
エレンが勲章授与式の日に、座標の力を用いてグリシャの前妻、ダイナの巨人を操り
ベルトルトを襲わせることを止め自分の母親カルラを襲わせた事をアルミンは悟りました(1巻)
アルミンはすべてを察してエレンの手を握ります。
自分の母親を自ら襲わせることで、幼少期のエレンに【巨人を一匹残らず駆逐してやる】という強い気持ちを芽生えさせることが、巨人の力を消し去る結末に繋がると判断していたのです。
エレンが闇落ちして、ミカサがエレンと戦うかどうかという行動を取らせるにはこうするしか無かったということになります。
自分(エレン)を倒す事により、アルミンやミカサ達を英雄に仕立て上げる。
これが大好きな同期を守り、巨人の力の無い世界を作るというエレンがずっと隠していた目的が分かりました。
これを理解して1から読み返し、エレンの心境を思うと心が痛くなります。
ただし、
エレン「おまえ達に止められる結末がわかっていなくても オレはこの世のすべてを平らにしてたと思う」
アルミン「何で?」エレン「何でかわかんねぇけど、やりたかったんだ・・・どうしても・・・」
進撃の巨人34巻より
という台詞から地鳴らしはエレンの意思により起こされる運命であったことが分かります
33巻第131話『地鳴らし』でエレンは
「壁の外の現実は オレが夢見た世界と違ってた・・・」
「アルミンの本で見た世界と違っていた」
「壁の外で人類が生きていると知って・・・オレは ガッカリした」
進撃の巨人33巻より
と言っています
壁害の人類と話し合ったところで和解は出来ない、エルディア人は悪魔だと思われていることは覆せない
とエレンはマーレ国への遠征で悟ります
エレンが自分の思い描いていた自由な世界とは違う壁外の世界に失望し、
仲間達に止められていなくてもどちらにせよ地鳴らし自体はエレンの意思で行っていたということがこの台詞から見て取れますね。
丘の上の木と鳥
エレンの本当の気持ちを知っていたのはエレンの同期達やエレンの地鳴らしを止めにいった人たちだけです。
もちろんマーレ国の人々はエレンのことを殺戮者だと思い、
そのエレンを倒したミカサやアルミン達は英雄として称えられることになります。その後、数十年は平和な暮らしが続いたことが分かります。
争いが無くならないということを悟ったエレンからすると、多くの犠牲を払ったにせよ自分の同期達が平和に生涯を終えることが出来て良かったのではないでしょうか。
ミカサが最終話で鳥にマフラーを巻いて貰い
エレン・・マフラーを巻いてくれてありがとう
進撃の巨人34巻より
と話しかけるシーンがあります。
32巻第130話『人類の夜明け』に描かれている
エレンの記憶の断片に鳥目線の場面があることから、エレンは座標の力で鳥も操っていたことが考えられます。
最後ミカサに再びマフラーを巻いてあげたのは紛れもなくエレンであったということはほぼ間違いないと思います。
と言っていたエレンの自分を忘れさせないための最後の行動だったのかもしれません。
このコマにエレンの全てが凝縮されているように思えます。
ミカサは亡くなるまでマフラーを大事にしていたことも描かれていました。
ミカサはジャンらしき人と結婚し子供を授かっている描写も描かれています。ジャンの片思いが実ったということになりますね。
エレンはジャンに対して直接どんな話しをしたかは書かれていませんが、想像が膨らみますね。
また、最終話最後のページでは、エレンが埋葬された木が巨木に成長した姿が描かれており、その巨大さから数十年~数百年後なのが予測できますが
その木の姿が、始祖ユミルが巨人の力を宿した時に入った木にそっくりなのです。
そこに近づく犬を連れた少年と木の一コマで、物語は終わります。
ユミルが木の間に落ちたとき、犬に追いかけられていたことから状況が似ており対比している可能性が高いと思います
再び、巨人の力が引き継がれてしまうのか?という疑問を残して終わった事も進撃の巨人らしいなと思いました。
疑問
1つ分からないところがあり、皆さんの意見も頂戴したいのですが
ミカサがエレンの首を切る直前の回想シーンのような
山小屋にエレンとミカサが暮らしているシーンは?
・エレンが地鳴らしを起こさなかった違う世界線の話し?
と思ったのですが
・道で話していたときの記憶という仮説のほうがしっくりくるなと思いました。
33巻133話『罪人達』ではアルミン達を【道】に連れ込んでエレンが語りかけるシーンがありました。
34巻ではアルミンが道は現実だと述べています。
- 道は現実
- エレンは道を介してエルディア人とつながれる
- エレンはエルデディア人の記憶を消すことが出来る
まずこれらの事実があり
- 最終巻でアルミンとエレンが会話するシーンでは、二人は子供から成人した姿に変わっている
- アルミンとエレンが会話するシーンでは海や火山など短時間で色々な場所に移動している
- 道にいたジークが「気の遠くなる時間をかけて彼女を理解しようとしたよ」と話している
ということから
道で流れる時間は現実の時間とは別で、現実では一瞬でも道では長時間経過させることも出来る
道では場所や時間も自由に設定できる と考えました
戦闘前にエレンは1人1人を道に呼び出してゆっくり話しをしたのでは無いかと思われます。
そこでの記憶をミカサは断片的に思い出し、激しい頭痛が出ていたのでは無いでしょうか。
道で、過ごしていたエレンとミカサの生活は、ミカサが「行ってらっしゃい、エレン」と言い、エレンを倒したことで終了してしまったのでは無いでしょうか。
ここで1巻第1話の「行ってらっしゃい、エレン」に繋がったと言われれば、
以前から噂されていたループ説も、否定は出来ないかなと思います。
あまりまとまっていないので、皆さんの意見が知りたいです。
感想
進撃の巨人最終巻で回収された伏線について書かせていただきました。
個人的には、同期であるライナーが和解できたところが嬉しかったです。
進撃の巨人、神話のようなものすごく壮大な話しでした。
エレンとミカサのラブストーリーと言っても過言では無かったですね。ものすごく強い同期想いのエレンの話しにも、戦争にフォーカスを当て、争いは無くならないというメッセージも見て取れます。
読んだ方々それぞれ違う感想を持っていると思います。
34巻という決して多くは無い巻数ですが、その内容の濃さ、伏線の多さに12年間ずっとわくわくして過ごすことが出来ました。
最終巻を読んですっきりしました。
考察という考察は盛り込んでいません。事実から分かることを書きました。
最終巻を読んですっきりしなかった方への解説になれば嬉しいなと思います。
大大大好きな漫画が終わりショックな反面もありますけど、
諫山創先生ほんとにお疲れ様でした。12年間わくわくさせてくれてありがとうございます!
この想い諫山先生に届けー!
このほかにも分からないことがあればコメントいただければ幸いです。一緒に考えていきましょう!
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